2014年7月3日July 3, 2014


当宇宙物理学研究室の徳田一起(D1)と大西利和教授らによるアルマ望遠鏡を使った星形成に関する研究成果がプレスリリースされました

概要

 当研究室の徳田一起(D1)と大西利和教授をはじめとする研究チームは、星の形成過程を探るため、おうし座にあるガス雲(MC27)をアルマ望遠鏡を用いて観測しました。その結果、星の誕生現場では星の卵となるガス塊が非常にダイナミックに運動しており、最終的に多重星系を形成する可能性があることがわかりました。これは、ゆっくりとガス塊が収縮し、星を誕生するといった従来のイメージを覆すものであり、本研究で初めて明らかになりました。               
          図1:観測結果の一部(Tokuda et al. 2014, ApJLより)
          白等高線が高密度の分子ガスに含まれる塵からの電波放射、カラーが分子ガス
          からの電波を表す。中心の原始星(オレンジの十字印)のすぐ傍に、ガスの電波
          強度が強い部分がある。この領域は非常にガスの密度が高くなっており、星が
          形成する直前の状態になっていると考えられる。


 この研究結果は、Tokuda et al. "ALMA Observations of a High-density Core in Taurus: Dynamical Gas Interaction at the Possible Site of a Multiple Star Formaion"として、2014年6月11日発行の天文学雑誌「アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ(Astrophysical Journal Letters)」に掲載されました。
論文:http://ads.nao.ac.jp/abs/2014ApJ...789L...4T


 観測結果の詳しい解説はこちら(日本語)
       

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