2013年3月14日Mar. 14, 2013


大西利和教授が「平成24年度(第53回)東レ科学技術研究助成」に採択されました。



 大阪府立大学 大学院理学系研究科 物理科学専攻の大西利和教授が、公益財団法人 東レ科学振興会の「平成24年度(第53回)東レ科学技術研究助成(研究助成金 2,000万円)」に採択されました。

 この助成は、国内の研究機関で理学・工学・農学・薬学・医学(除・臨床医学)関係の基礎的な研究に従事し、今後の研究の成果が科学技術の進歩、発展に貢献するところが大きいと考えられる独創的・萌芽的研究を活発に行っている若手研究者に与えられるものです。大西教授は、日本天文学会の推薦を受け、今回の採択となりました。2013年3月14日に開かれた贈呈式では、10名の助成受領者を代表して挨拶のスピーチを行いました。

 助成の対象となった研究題目は、「1.85m電波望遠鏡を用いた天の川分子雲の全面観測」です。
 これまで、大西教授の研究室では、口径1.85mの電波望遠鏡を開発し、天の川銀河の分子雲(=星形成の場)を観測してきました。今回採択された課題は、日本から見える天の川全域の観測を遂行し、銀河系での星形成の詳細を広く明らかにするものです。
 ほぼ同じ空間分解能を持つ、水素原子ガス(HI)、遠赤外線―サブミリ波データ(星間ダスト)、可視・赤外吸収(星間ダスト)等との比較を通して、異なる環境下でのガス雲の物理量の量的比較が、銀河規模で、十分な空間分解能・感度で行うことが可能となり、銀河の進化の解明にユニークに寄与できると考えられます。



大西先生、採択された今の気持ちをお聞かせください!


「この度は伝統ある「東レ科学技術助成金」を頂けることとなり、大変光栄です。
 大きな自信となるとともに、非常に大きな責任も感じ、身の引き締まる思いでもあります。
 我々は、自ら望遠鏡を開発しそれを用いた観測研究を行っている、数少ない大学の研究室の一つです。
 頂いた助成金により望遠鏡の性能を向上し、さらなる成果をあげることができるよう、頑張ります」

贈呈式でスピーチ中の大西教授


公益財団法人東レ科学振興会とは

 東レ株式会社が寄付した10億円を基金とし、1960年6月23日、文部省および科学技術庁の許可を得て、設立。
(その後の寄付により、現在基本財産は18億円)
 科学技術の研究を助成振興し、科学技術思想の普及を図り、科学技術及び文化の向上発展に寄与することを目的としている。

   所在地:〒279-8555 千葉県浦安市美浜一丁目8番1号(東レビル)

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