日  時 2013年2月27日(水) 13:00〜28日(木) 17:30
場  所 名古屋大学(愛知県名古屋市千種区不老町)
  ワークショップ会場 C3@IB電子情報館 2階大講義室
  懇親会会場 D1C 18:30〜 グリーンサロン東山内「花の木」 
   名古屋大学東山キャンパス案内図
内  容  本研究会は、受信機開発を中心に検出素子、素子製作プロセス、光学系・アンテナ、発振器、HEMT 増幅器、冷却技術、インテグレーション、強度校正・観測手法などの要素技術・開発や応用の成果・進捗、またこれらを用いた各大学・研究機関の宇宙観測プロジェクトの成果や装置戦略・課題について情報交換の場を提供することを目的としています。
 ALMA、衛星、地上望遠鏡など、天文観測プロジェクトの大型化・国際化も進む中で、求められるテクノロジーも多岐に渡り、また一層国際競争が増しています。
 本研究会は、この分野では国内唯一の研究会であり、毎年、研究者はもとより、大学(院)生や企業関係者が一同のもとに集い、我国のミリ〜テラヘルツ波の宇宙観測技術のさらなる展開と裾野拡充を目指し、幅広く自由闊達な討論を繰り広げてきました。
 本年も開催したいと思いますので、是非多くの方にご参加いただければ幸いです。
参 加 費 無料(懇親会のみ有料)
プログラム 2月27日(水)-----------
13:00 はじめに
13:05 山本宏昭(名大)NANTEN2の進捗(TBD)
13:30 長崎岳人(筑波大)南極30cmサブミリ波望遠鏡用新受信機の開発
13:50 廣田晶彦(NRO)ASTE搭載用多色連続波カメラの開発
14:10 関本裕太郎(天文台)
  サブミリ波1万画素超伝導カメラと広視野面分光観測に向けた開発
14:35 関口繁之(東大)
  広視野ミリ波・サブミリ波カメラの冷却光学系設計
14:55 関根正和(天文台) 積層ハイブリット型超伝導共振器カメラの開発
14:15 休憩
15:25 ポスター(口頭3分)  ※下記「ポスター」参照
16:15 ポスター/ブース
17:00 招待講演 (受信機WS/名大理学部GCOE 共催)
  稲谷順司(天文台) 「電波観測装置:果たせた夢、果たせなかった夢」
18:30 懇親会 花の木  [会場とは向かい側(東側)のキャンパス]

2月28日(木)-----------
9:00 古家野誠(府大)
  野辺山45m電波望遠鏡用100GHz帯受信機「FOREST」の開発
9:20 馬路博之(府大) 野辺山45m電波望遠鏡用100GHz帯受信機
  「FOREST」のチューニングシステムと試験観測
9:40 太田裕也(府大)
  1.85m電波望遠鏡搭載230GHz帯両偏波2SB受信機の開発
10:00 高津湊(府大)野辺山45m電波望遠鏡搭載45GHz帯新受信機の開発
10:20 長谷川豊(府大)
  ハイブリットカプラ及びBPFを用いた新型帯域分離フィルターの提案
10:40 休憩
10:50 井上優貴(総研大)
  アルミナを用いたミリ波観測帯における赤外フィルターの開発
11:10 水野亮(名大) 名大STE研の南極および南米における
  ミリ波大気観測の現状と今後の計画
11:35 三好真(天文台) アンデスサブミリ波VLBI:きゃらばん・submm
12:00 昼食
13:00 名大装置開発室見学
14:10 ポスター/ブース
14:50 平原靖大(名大)
  中間赤外線高分散分光観測装置(TBD)GIGMICSの開発
15:15 前澤裕之(府大) SPART望遠鏡による惑星大気観測
15:40 休憩
15:50 水野範和(天文台) Band 4, 8 & 10 Development Status
  and next upgrade receiver Band 1 project
16:20 井口聖(天文台) New ALMA Science Capability and
  its Planning in the Future
16:50 討論
17:00 閉会


ポスター -----------
1 米倉覚則(茨城大)日立・高萩32メートル電波望遠鏡の整備状況
2 森 智彦(茨城大)
  茨城32 m 電波望遠鏡搭載用22 GHz 帯冷却受信機の開発
3 齋藤 悠(茨城大)茨城32m電波望遠鏡のアンテナ性能評価
4 Soon KangLou(茨城大) 86GHz帯円偏波ポーラライザーの開発
5 菊池健一(NICT)
  木星探査機 JUICE 搭載サブミリ波観測装置 SWI の紹介
6 有村健斗(茨城大)
  火星周回衛星による火星表面のサブミリ波放射偏波観測の可能性
  −模擬火星表面放射測定系の開発−
7 今田大皓(筑波大)
  南極30cm可般型サブミリ波望遠鏡のアライメント調整
8 木村公洋(府立大)KVN搭載6-8GHz帯受信機システムの開発
9 木村公洋(府立大)LiteBIRD 衛星光学系の設計検討
10 徳田一起(府立大)1.85m電波望遠鏡の開発と評価
11 高橋研太(東北大)テラヘルツ帯での伝送線路型STJ検出器の開発
12 古賀健祐(東北大)
  窒化チタンを用いた力学インダクタンス検出器MKIDsの研究開発
13 酒井剛(東大) 野辺山45m望遠鏡用70 GHz帯受信機の搭載と
  140 GHz帯受信機の開発
14 水野いづみ(鹿児島大) 偏波分光計PolariSの開発状況
15 川上 彰 (NiCT)
  3THz帯ホットエレクトロンボロメトリックミキサの作製
16 芝祥一(富士通)
  サブミリ波帯電流再利用ゲート接地型InP HEMT増幅器
17 黒田 豊(名大) NANTEN2望遠鏡 マルチビーム受信機光学系の設計


ブース-----------
アキリス・ジャパン  分光計用の高速デジタイザの展示
住友重機械工業  新型1Wパルスチューブ冷凍機の展示
東陽テクニカ  光伝送装置の展示
小川英夫  電波望遠鏡フロントエンドの開発


参加企業・業者(予定含む) -----------
アキリス・ジャパン、アムテックス、川島製作所、住友重機械工業、大陽日酸、テラバイト、東陽テクニカ、日本通信機、ビームトロン、富士通研究所、古野電気、名三工業(アンリツ)、他
招待講演 「電波観測装置:果たせた夢、果たせなかった夢」
                 稲谷 順司先生 (国立天文台)

 大学院時代に小さなミリ波望遠鏡で一酸化炭素(CO)の観測を始めて以来、ミリ波受信機の感度を向上させたい一念で、冷却半導体ミキサから超伝導ミキサへ、また、ミリ波ミキサからサブミリ波ミキサへと開発に関わってきた。実際の観測に役立つ装置をつくるためには、核心のデバイスだけでなく、周辺回路やシ ステム構成が大事である。ミリ波回路、マイクロ波回路、精密機械加工、超伝導、デバイス製造、極低温冷却、等々、さまざまな技術が必要だったが、日本にはこれらを支援してくれる優秀な技術集団のあったことが幸いした。
 また、宇宙ステーションから成層圏大気を観測する装置SMILESの開発に携わる機会も得て、超伝導のサブミリ波受信機を宇宙空間で稼働させる夢も実現することができた。
 そして、この7年間、サブミリ波観測装置の進歩の集大成とも言う べきアルマ望遠鏡の建設にも参加することができた。
 こうした私のミリ波サブミリ波開発小史を振り返って、「果たせなかった夢」を次世代に語り継ぐことにしい。


         (受信機WS/名大理学部GCOE 共催)
主  催 名古屋大学 太陽地球環境研究所、国立天文台、
大阪府立大学 21世紀科学研究機構「ミリ波テラヘルツ波研究所」
世 話 人 中島拓(名古屋大学)、米倉 覚則(茨城大学)、野口 卓(国立天文台)、
酒井 剛(東京大学)、小川 英夫・前澤 裕之(大阪府立大学)
お問い合せ 大阪府立大学 大学院理学系研究科 宇宙物理学研究室
  maezawa[at]p.s.osakafu-u.ac.jp

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