2013年1月30-31日Jan. 30-31, 2013


研究会「1.85m電波望遠鏡の開発と科学成果」

       
  • 研究会風景
     
      会場となった大阪府立大学サイエンスホール

     
      メンバーの記念写真
  • 1.85m電波望遠鏡
     
      普段はレドーム(左下図)で覆われており、風や太陽熱などの影響から守っている。
  • 1.85m電波望遠鏡とは
     我々は、2004年から口径1.85m電波望遠鏡の製作を開始しました。望遠鏡の主鏡部(パラボラ部)や種々の部品は地元(大阪)の企業等とも共同で製作しています。大学生、大学院生が中心となり開発を進め、2009年4月にオリオン座星形成領域からの電波を初めて検出し、数々の試験観測を経て、2011年1月に本格的な天文観測を始めました。
     望遠鏡は電波を透過する膜で覆われていて、太陽光や風が望遠鏡に与える影響を最小限にとどめています。ALMA等の望遠鏡に用いられている最新の受信機技術を応用し、複数の電波を同時に高感度に観測することができる受信機を搭載しています。これらにより、星形成の母体である分子雲の広域探査が可能となりました。
     日本国内に設置された物では、大学が運営する現在唯一のミリ波・サブミリ波望遠鏡で、大学生・大学院生が運用の中心となり、天文研究だけではなく、教育的な効果も期待されています。
  • ポスター (画像をクリックすると印刷データ表示)


  • 概要
    日  時 2013年1月30日(水)13:00〜
    2013年1月31日(木)09:00〜
    場  所 大阪府立大学中百舌鳥キャンパス  A12棟サイエンスホール
    内  容  大阪府立大学 宇宙物理学研究室では、東京学芸大学と共同で、「1.85m電波望遠鏡」を独自に開発し、天文観測を行っております。この望遠鏡は、星形成過程の解明を目的とし、天の川銀河に存在する星間ガスの観測を行っています。
     実際に観測運用を行い始めてから、今年で3年目に突入し、膨大なデータが得られてきました。また、さらに望遠鏡の観測効率を高めるための開発も随時行っています。そこで我々の研究室ではこれまでの観測を振り返り、今後の観測戦略と望遠鏡の開発について考えるため研究会を行うことになりました。
     私たちの開発した望遠鏡とその成果について知ってもらうべく、この研究会を一般公開いたします。多くの皆様の参加をお待ちしております。
    参加費 無料
    申し込み 不要
    主  催 大阪府立大学 生命環境科学域 自然科学類 宇宙物理学研究室
    お問い合せ 大阪府立大学 生命環境科学域 自然科学類 宇宙物理学研究室
    TEL:072-252-1161(大学代表)→内線番号4055をお伝えください
          ※土日祝・盆・年末・年始を除く9:00ー17:45
  • OMT(Ortho-Mode Transducer)
     
    我々が設計開発を行った電波望遠鏡に搭載する受信機の一部。
    これを搭載することで望遠鏡の観測効率は約2倍に跳ね上げることができる。
  •  1.85m電波望遠鏡によるオリオン座星形成領域の観測結果
     
    COからの放出される電波。青、緑、黄色、赤の順番に電波が強い。
    特に赤い部分では質量の大きな星が形成され、分子雲の密度・温度が高くなっている。

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